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クレジットカードは仕入とその他経費の支払いで分けると便利

主たる営業品目の仕入れもその他経費の支払いも、1枚のクレジットカードで行っている場合、クレジットカード利用額が銀行口座から引き落とされた時に買掛金と未払金の消込作業に手間がかかります。

少しでも記帳の手間を減らすためには、主たる営業品目の仕入れのためのクレジットカード(買掛金計上用)とその他経費の支払いのためのクレジットカード(未払金計上用)を分けて持っていると便利です。

1枚のクレジットカードだと消込に手間がかかる

例えば、パン屋が原材料の仕入も諸経費の支払いも1枚のクレジットカードで行っていると、請求明細に買掛金と未払金に計上した取引が混在し、買掛金と未払金の集計に時間がかかります。


  • 4月1日に小麦粉を1,000円で購入
  • 4月3日にコピー用紙を500円で購入
  • 4月7日に蛍光灯を1,200円で購入
  • 4月10日にボールペンを200円で購入
  • 4月15日に電気代7,000円を支払い
  • 4月20日に水道代10,000円を支払い
  • 4月22日にバターを800円で購入
  • 4月27日にベーコンを1,500円で購入
  • 4月30日にガス代5,000円を支払い

カード会社から届く請求明細を見て、1項目ずつチェックマークを付けて消込を行い、買掛金の支払合計が3,300円、未払金の支払合計が23,900円と集計するのは大変です。

なので主たる営業品目の仕入とその他経費の支払いは別のクレジットカードを使った方が、買掛金や未払金の消込が楽になります。その他経費の支払いにだけクレジットカードを使ったのなら、カード会社の請求書の合計金額と帳簿上の前月末の未払金残高が一致しているのを確かめれば済みます、もしも、両者に差異がある場合には、請求明細と総勘定元帳の「未払金」を照らし合わせて過剰請求や記帳漏れがないかを確認してください。

仕入も諸経費も1枚のクレジットカードで行っていると、このような差違を見つけにくいですね。



仕入にクレジットカードを使わないのもあり

法人の場合は、メーカーとの直接取引や卸を通して主たる営業品目を仕入れていると思います。そして、支払条件は1ヶ月間の取引から発生した買掛金を翌月に銀行振込や手形で決済しているでしょうから、クレジットカードでの仕入が発生するのは稀だと思います。

ただ、個人事業主の場合、特に飲食店を営んでいる方は、スーパーで材料の買い出しを行い、そのついでに文房具や電池などの消耗品も購入することがあると思います。現金払いなら、その日のうちにレシートを見て材料仕入と消耗品費を計上すれば済みます。でも、クレジットカード払いにするとカード代金の引き落とし時に請求明細を見ながら、買掛金と未払金の消込作業もしなければなりません。このような手間を少しでも省略するためには、仕入と消耗品などの購入を同じ日に同じ店で行わない、クレジットカードを分ける、仕入にはクレジットカードを使わないなどの工夫をするのが望ましいです。

フリーランスはクレジットカード払いが便利

作家やライターなどのいわゆるフリーランスの方で、主たる営業品目の仕入れがない場合は、未支出の取引に買掛金が計上されることはありません。

したがって、このようなフリーランスの方はクレジットカードで購入した物品や経費の支払いの未支出分は、全て未払金計上できます。

なので、フリーランスの方は、プライベートの支出と仕事の支出を明確に区分するために事業用のクレジットカードを使うと便利ですね。